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採用活動で扱う履歴書や職務経歴書は、企業にとって重要な情報資産であると同時に、個人情報保護法の対象となる「個人情報」そのものです。管理体制が曖昧なまま運用を続けていると、監査で指摘を受けたり、応募者からの開示請求に対応できず信頼を損なうリスクにつながります。
本記事では、採用管理システム(ATS)で応募者データを扱う際に押さえておきたい法令対応のポイントを、解説します。
応募者から提出された履歴書・職務経歴書・エントリーシートには、氏名・住所・連絡先・学歴・職歴といった本人を特定できる情報が含まれており、これらは個人情報保護法上の「個人情報」に該当します。企業は、こうしたデータを取得・利用・保管・削除するすべての場面で、法律に沿った取り扱いを求められます。
特に2022年の改正個人情報保護法の施行以降は、本人からの開示請求への対応、漏えい発生時の報告義務、越境移転時の同意取得など、企業側の責任が一段と重くなっています。採用担当だけで抱え込まず、法務・情シスと連携した運用体制を整えることが欠かせません。
個人情報を取得する際は、「何のために使うのか」という利用目的をあらかじめ特定し、本人に通知または公表する必要があります。採用の場合は「当社の採用選考および入社後の人事管理に利用する」といった内容を、応募フォームやプライバシーポリシーに明記しておきます。取得後に目的を変更する場合は、あらためて本人の同意を得なければなりません。
偽りや不正な手段でデータを取得することは禁じられています。加えて、思想・信条・病歴・犯罪歴などの「要配慮個人情報」については、原則として本人の同意なく取得することができません。SNS上の情報を採用判断に使うケースでは、本人が公開している範囲であっても、要配慮情報に該当する内容を無断で収集していないか、慎重な確認が必要です。
取得したデータを漏えい・滅失・改ざんから守るため、組織的・人的・物理的・技術的の4つの側面から安全管理措置を講じる必要があります。ATSに搭載されているアクセス権限管理、通信の暗号化、操作ログの記録、IPアドレス制限などは、技術的な安全管理措置として大きな役割を果たします。あわせて、担当者への教育や運用ルールの整備といった組織的な取り組みも欠かせません。
個人情報保護法は、利用目的を達成した個人データを「遅滞なく消去するよう努めなければならない」と定めています。不採用者・辞退者の応募データを、いつまで保管し、いつ削除するのか。この基準を明文化して運用することが求められます。
一般的には、不採用通知から1年程度を目安に削除するケースが多く、タレントプールとして再活用する場合は本人から別途同意を取り直すのが安全な運用です。ATSの中には、登録日から一定期間経過した候補者データを自動でアラート・削除する機能を持つ製品もあります。
応募者本人から「自分のデータを開示してほしい」「訂正してほしい」「利用を停止してほしい」といった請求があった場合、企業は原則として遅滞なく対応する義務を負います。改正個人情報保護法では、開示方法を本人が選択できる(電子データでの提供含む)ようになり、企業側の運用負担も増えました。ATS上で候補者データを一元管理していれば、こうした請求への対応スピードを大きく向上できます。
採用時の情報取り扱いは、個人情報保護法だけでなく職業安定法にも留意する必要があります。同法は、業務上必要な範囲を超えて個人情報を収集することを禁止しており、本籍地・家族構成・思想信条など「収集してはならない情報」を明確に示しています。
応募フォームで不要な項目を求めていないか、面接時に不適切な質問をしていないか、ATSの初期設定段階から見直しておきましょう。応募フォームのテンプレートをそのまま使ったことで、不要な個人情報を集めてしまっているケースは実務でも珍しくありません。
採用管理システムは法令遵守を支える強力なツールですが、システムだけですべてを解決できるわけではありません。両者の役割を整理しておくと、体制構築がスムーズです。
コンプライアンスを重視する企業がATSを選ぶ際は、次の観点を確認しておくと安心です。
採用管理システムで扱う応募者データは、個人情報保護法・職業安定法の対象となる大切な情報です。取得から削除までを一貫して法令に沿って運用できる体制を整えることが、応募者からの信頼を守り、企業のブランド価値を保つ土台になります。
ATSに搭載された機能と、社内で定めるべき運用ルールを組み合わせて、抜け漏れのないコンプライアンス体制を構築していきましょう。監査対応や上場準備を控えている企業ほど、早めの整備が結果的にコストを抑えることにつながります。
本サイトでは、「積極・大量採用」「新卒採用」「即戦力採用」の3タイプ別に、現場の課題に適した採用管理システム3選を紹介しています。まずは、自社の採用課題に近いATSからチェックしてみてください。
採用業務の効率化によって担当者の負担を減らしつつ、採用スピードやマッチングの質を高められるのが採用管理システム(ATS)です。
ここでは、採用活動のニーズに応じて活用しやすいおすすめのATS3選を紹介します。
引用元:トルー公式HP
(https://web.toroo.jp/)
多拠点・大量採用、アルバイト・中途採用
求人作成・媒体への出稿・応募者管理・面接調整を一元化
応募受付から連絡、履歴書回収、条件設定による事前選考、日程調整など、面接前まで自動で対応。
AIでのサンクスメール作成や面談内容の要約・共有もでき、現場で発生する連絡・調整工数を削減します。
主要媒体への一括掲載が可能。各配信ロジックに合わせてタイトルやキャンペーンを個別設定でき、露出の最大化を図ることで集客アップにつながります。
※すべて税込です。
面談日程調整代行・面談要約の自動作成・求人コンプラチェック・求人サイト連携・WEB面談要約作成・サンクスメール自動作成など
引用元:i‑web公式HP
(https://i-web-ats.humanage.co.jp/)
新卒採用、選考工程や対象学生が多い企業
学生管理・選考管理・内定者フォローを一元化
履歴・連絡状況・ステータスをまとめて管理できるため、対応漏れのリスクを削減。志望度や選考状況に応じたグルーピング配信で、精度の高い学生フォローを実現します。
内定者専用マイページを活用し、企業からの情報共有と内定者間の交流を促進。自己紹介やコミュニケーションを通じて入社前の不安を解消し、辞退を抑制します。
公式HPに記載がありませんでした。
応募者検索・グルーピング・採用フロー設計・グループ採用管理・応募者マイページ・応募者向けアプリ・社員訪問管理など
引用元:ハーモス採用公式HP
(https://hrmos.co/ats/)
中途採用、複数の採用経路を利用する企業
応募者管理・採用経路別分析・採用KPIの可視化
求人別・経路別や面接官別の評価レポートにより、即戦力人材の採用KPIをデータで明確に可視化。
目標と進捗をリアルタイムで把握し、歩留まり改善に活かせます。
社員紹介やイベントで出会った候補者、過去の応募者をデータベース化し、優秀人材との接点を継続的に管理。将来の採用タイミングに合わせて再アプローチできます。
公式HPに記載がありませんでした。
面接評価・タレントプール・ヘッドハンターレコメンド・選考実施数レポート・目標対実績レポート・ビズリーチ年収相場レポート
など